今日はこの時代、このタイミングで開催されるDignity2.0国際カンファレンスについて客観的に考察してみようと思います。
まず、この時代、このタイミングでというのは、世界に横行するコロナウイルスによるパンデミックの最中であることはもちろんのこと、その影響を受けて人たちの心が不安、不信、恐怖、あきらめ、挫折、絶望に陥っていること。
また世界経済において米中が半導体戦争を繰り広げ、その中における日本の立ち位置、日本の未来が絶望的なこと。そしてさらには、地球温暖化の影響で2050年には人間が住むには難しい環境になっているだろう状況を控えての今であること。
これらのような状況の中で、このDignity2.0国際カンファレンス開催にはどのような意味価値があるのでしょうか。
まず最初に挙げたいのがこのカンファレンスの根幹にあるコンテンツの完結性です。先にあげたような、様々な問題に対する根本的な問題発見とその解決策を、世界のどこにもないほどシャープに提示していることです。
アインシュタインは「あと1時間で世界が滅ぶとしたら何をする?」という質問に対して、「55分は何が原因なのかを考え、残り5分でその原因を解決する」と答えています。このことは問題発見がいかに重要なのか、そして本当にその問題発見ができたならいかに解決が簡単なのかということを示唆しています。
だから根本問題を提示できるということがどれほど価値のあることかお分かりいただけると思います。あらゆる問題の根本問題を、令和哲学では観点の問題といっていますが、それがわかれば上述したような問題は一掃されるのです。
この提示だけでも文字通り計り知れない価値があって鳥肌が立つのに、このカンファレンス、それに留まりません。
それは、コロナパンデミックを受けて人々の心が大変な中、人や組織が元気に活躍できる舞台があることをPRしているということです。
HP(https://www.dignity2.org/2021/)をご覧いただけたらわかるように、こんなに大々的に、しかもどれも主催者が自らの意思で開催するイベントが、3日間にわたって複数同時並行で進行します。こんなイベント、相当な人脈と財力がないと開催は難しいのに、なんとこのカンファレンス、オフライン、オンライン、メタバース内の3空間同時進行なのです。
もう、空いた口が塞がらないとはこのこと。この文章を書きながら私自身がまた鳥肌が立ってしまっています。こんなイベント、世界のどこを探しても見つからないでしょう。
このイベントに登壇する人はもちろんのこと、当日裏方でバックアップする人、そして開催のために準備する人、みんなが元気に活躍できる、そんな場になっているのです。このような場と人たちを見たら、きっとみんな元気になること間違いないでしょう。
そして、このようなイベントを皮切りに、昔宗教の時代が科学哲学の時代になったように、これから一人一人が主人公であり、一人一人のアートを発信する美学の時代が切り開かれていくのだと思います。
中には、そんな時代を切り開くなんてことできっこないって思う人もいるかもしれません。新しいことを認めないって思う人もいるかもしれません。でもそこに対して私は一つ思うことがあります。
それは、千利休の話。
利休は商人の子として生まれ、若い時から茶道を極めた人です。47歳で信長に、60歳で秀吉に仕え、茶道においては2人に影響を与えるほどになっています。そして最後は秀吉の不満から切腹命令に従い、生涯の幕を閉じています。
この話、解析の仕方は人それぞれだと思いますが、秀吉の不満に対して謝っていれば切腹しなくても済んだかもしれません。ところが利休はそれをせず、切腹する道を選びました。この背景についてどんな解析ができるでしょうか。
それは茶人としてのプライドがあったからこそ切腹の道を選んだとみることができると思います。
そのプライドとは、当時の階級差別からくる暴力や財力に負けない茶道の美しさです。そのことについては少し前に書いた文章があるので、それを読んでみて下さい。
hyperconnection2012.hatenablog.com
茶道を通していち人として出会うことの美しさが暴力に負けることなどありえない、そんな確信があったからこそ、切腹を受け入れることで秀吉に教えようとしたのではないでしょうか。それがあったからこそ、茶道という文化は今も残り続けているのかもしれません。
私は、そんな利休のようなお金や権力に負けないプライドを、Dignity2.0国際カンファレンスを開催する彼らに見ています。この時代のどんな危機にも負けず、誹謗中傷ありながらも前進する姿勢。
一つの時代と訣別して新しい時代を切り開くためには、そんな様々な困難はつきものでしょう。だけどそんなことは気にせずやっちゃう。だから希望を感じるのだと思います。
本日も読んでくださりありがとうございました。