宇宙水準点

宇宙水準点〈世界基軸教育と令和哲学〉

令和哲学者 NohJesu と共に歩む令和維新の道〜世界基軸教育によって人類がワクワクでひとつになる〜

読了「無理ゲー社会」

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橘玲著「無理ゲー社会」を読みました。

 

一通り読んで思ったことは、問題は「格差」だということ。

 

そしてこの本はその「格差」をどう是正するのかについて、様々な観点から論じた内容となっていました。

 

大前提、リベラルな社会の出発には「努力すれば夢は叶う」という考え方があり、それがシステム化されたのが私たちの生きる学歴社会です。

 

このような社会システムは一見、貴族と平民といった格差をなくし均一にした上で、平等なスタートラインから競争させることができる仕組みに見えるでしょう。しかし、結果的には階級格差の代わりに知能格差を生んでしまったと言っています。

 

それは教育の機会が平等に与えられたとしても、生得的な資質に違いがあるために、その平等に与えられた教育によって、その資質の違いがみるみるうちに格差へと変貌してしまうのだということです。

 

その生得的な資質は努力や環境によって穴埋めができる部分もあるが、努力をするしないという性格も遺伝による影響が色濃くあるので、100%をカバーすることは到底難しいのです。だから学歴によって社会は分断されてしまうとのことでした。

 

そしてその学歴の格差は経済格差につながることはもちろんですが、それだけにとどまらないとのこと。派生的に低学歴の人の働く機会や、恋人をつくり結婚し、子供を生み育てる機会、幸せな人生を手にする機会、そして自分らしく生きて自己実現する機会を奪うことにつながり、最悪の場合、絶望死に追いやってしまうとのことでした。

 

また、既得権を握る高齢者とそれによって未来への不安を募らせる若者の格差の話もありました。

 

これらのような「格差」を解決する代案として、UBI(ユニバーサルベーシックインカム)やMMT(現代貨幣理論)、そして超富裕税などが提示されているが、どれも問題が残っていること。そして、そうは言っても富の分配はいずれは解決されるが、その次には評判格差なるものが到来するとのことでした。

 

経済的な問題が一掃され、人間が今までしていた仕事をロボットが代替するようになった社会では、どれくらいの収入を得ているかのお金の尺度が取り払われるので、その人の個性そのものがものをいうようになってきます。評判格差社会へ移行することは、そのようにより強烈な「格差」を生みかねないのだということも言っていました。

 

そしてさらには、このような格差問題はエクスポネンシャルな技術によって解決されるとのこと。

 

それは知能を強化するテクノロジーのひとつであるBCI(ブレイン・コンピューター・インターフェイス)なるもので、脳とインターネットが繋がることで相手とのテレパシーによる意思疎通や、考えによる機器の操作などが可能になると。

 

そしてその次の段階では、クラウド経由でインターネットに繋ぐことでクラウドベースの集団意識へ移行することができる。そうなると地球上のあらゆる脳にアクセスできるようになるので、経済格差、評判格差などあらゆる格差は消滅するとのことでした。

 

だがしかし著者は、このような形であらゆる「格差」がなくなって人類がひとつになる究極のユートピアでは、悲しみや苦しみはないだろうが、同時に喜びや感動もないだろうという形で最後を締めくくっていました。

 

ざっと大雑把に本書の内容をまとめてみましたが、指数関数的に進化を遂げる科学技術が、私たち人類に本当にこのような世界をもたらすとしたら、ユートピアどころか、私は逆に怖いイメージが湧いてきます。

 

体が人間という従来の人間の定義が崩れ、新しい人間観とは一体どのようなものなのかがわからないまま、それこそ人間の尊厳や存在意義が失われることにつながっていくと思います。

 

だから以下の3つを確実に満たせるエクスポネンシャルな技術であること。

 

①生得的な資質の「格差」も経済的「格差」も評判「格差」も、全ての「格差」を是正できること。

②この時代における新たな人間像を提示できること。

③そして、尊厳と存在意義を日々感じながら生きることができること。

 

それは nTech 以外にはあり得ません。

 

このエントロピー無限大の格差社会で、絶望に溢れた世界を希望に大反転できる究極の技術が完成しています。ぜひ関心を持っていただけたら嬉しく思います。

 

本日も最後まで読んでくださりありがとうございました。