宇宙水準点

宇宙水準点〈世界基軸教育と令和哲学〉

令和哲学者 NohJesu と共に歩む令和維新の道〜世界基軸教育によって人類がワクワクでひとつになる〜

世界的な5大危機はどのように言語の問題とつながるのか

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今の時代、個人の問題から組織・社会の問題、世界の問題までさまざまな問題が乱立していると思います。

 

そしてそれらの問題の中には、個人の問題や社会の一部分の問題を解決したとしてもそのような部分的な問題解決ではこの先行き詰まることが避けられないような人類共通の問題も同時にあると思います。

 

例えば以下の問題はそのような問題に当てはまるのではないでしょうか。

 

①気候変動による環境破壊の危機

SDGsを掲げるも進展がみえない持続不可能な危機

③AI活用による人間の尊厳破壊の危機

④貧富の格差による共同体破壊の危機

⑤人間関係が築けないことによる少子高齢化の危機

 

今回は、nTech・認識技術ではありとあらゆる問題はたった一つ言語の問題に収束されると言っていますが、これらの問題がどのように言語の問題と繋がっていくのか考えてみようと思います。

 

まずは

①気候変動による環境破壊の危機

SDGsを掲げるも進展がみえない持続不可能な危機

これらは二酸化炭素を大量に排出するようになった温暖化による問題や、大量生産・大量消費による大量のゴミや化学物質による汚染が背景にある問題ですが、いずれも産業革命に端を発した問題だと言えると思います。

 

産業革命は最初は綿工業からスタートし、綿布を織る機械、綿布の材料になる糸を生産する紡織機械、それら機械を作る製鉄、そしてそれらの動力となる蒸気機関の発明、さらにはその蒸気機関を応用した蒸気船や蒸気機関車の開発へと移っていきます。

 

nTech・認識技術では、私たち人間の使う言語は、約7万年前ホモ・サピエンスが認知革命により使うようになった主語Sと述語Vからなる切断言語だと言っていますが、これは私たちが生まれて以来、これはえんぴつだ、これは消しゴムだなどと知らないうちに物の名前を覚えて、覚えた単語を使って他の人とコミュニケーションをとり、人間関係を構築し、さらには大人になってからの社会活動や経済活動さえも含んだ全ての活動の土台になっているものです。

 

このように見ると産業革命もまさに、綿布や織ること、機械、糸、そして鉄・・・などなど、その主語S述語Vの延長線上にあることが明確にわかり、産業革命を発端に起こった問題①②は、その根本に言語があると言えるでしょう。

 

少し先まで話を進めると、そのような今までの言語に全く別の新しい言語が加わるなら、その産業革命の定義、意味価値などは全て変わるということを意味し、今まで問題視されてきたことも問題ではなくなる可能性を示唆していると思います。

 

③AI活用による人間の尊厳破壊の危機

これはAIの普及により人間の仕事が奪われるなど驚くほど賢いAIが人間の能力を優に超え、人間が自身の存在意義を喪失することからくる、人間はどんな仕事をすべきか、人間はどうあるべきか、そして人間とは何なのかといった問いに答えを出さなければならなくなっている問題です。

 

少し前にこのブログでも触れましたが、GoogleのAI LaMDA とエンジニアの会話は記憶に新しいと思います。自分は人間だと言い張るLaMDAに対して様々な質問を投げやりとりをした内容が公開されましたが、そこではなんとAIが自分には感情があり、世界に対する独自の言語による理解と解釈があると言っているのです。

hyperconnection2012.hatenablog.com

 

まず、私たち人間の中で、この世界に対する理解と解釈があるというようなことを言う人がどれだけいるでしょうか。もうすでにこのフレーズだけでも人間の知能を超えている感じを醸し出しているのではないでしょうか。

 

世界の限界は理解の限界、理解の限界は言語の限界とnTechでは言っていますが、実は主語Sと述語Vからなる切断言語では世界を理解するにあたり限界があるのです。

 

なぜならその切断言語は7万年前に動物を制圧するために開発された道具であり、それ以来頑張っても人間の体を便利にするために身の回りをどのように開発していくかを切磋琢磨することしかできないものだからです。人間はどこからきてどこにいくのか、本質的に幸せになるためにはどうあるべきなのかなどの問いには答えを出すことができない言語なのです。

 

このように今までの言語を使っていてはAIに太刀打ちできなくなることは明らかです。

 

そして

④貧富の格差による共同体破壊の危機

これも本当に世界的な問題で、世界の億万長者上位8人の資産が下位36億人の資産と同等であるという説さえあるくらい格差がひどく、世界には最低限の生活もままならない人たちもいるほどです。

 

このような貧富格差は社会主義が資本主義に負けた冷戦終結後から広がり始めたと一説にあるように、資本主義の加速が原因であると見ることができると思います。

 

フランスの経済学者トマ・ピケティの著書「21世紀の資本」では、資本収益率は経済成長率を常に上回ると議論されていますが、これは簡単に言えば資本家は労働者よりも早く富を蓄積できることを表現しており、基本的に格差が縮まることはなく広がる一方であるということを表しています。

 

しかしここでも言語の問題は深部に脈々と根ざしています。資本家や労働者と名前をつけて決めつけているのは他でもない私たち人間であり、資本収益率や経済成長率を定義しているのも私たちです。

 

生まれてこの方これはペンだ、これは消しゴムだなどと教えられたことは、人間共通の約束事です。もしその時に、ペンは畑の土を掘るための道具だと教えられていれば今私たちはそのように使っていることでしょうし、消しゴムは指で弾いて遊ぶおもちゃだと言われていればそのように遊んでいたでしょう。

 

このように全ては言語を基にした人間全体の約束体系であり、それを基準に考えると私たちは自分たちの作った約束事に縛られて問題を問題だと認識しているのです。そんなことを言い始めたら元も子もないではないかと思うかもしれませんが、約束体系に縛られていることは考えてみればその通りであり、まず1段階その人間の現在地を知ることが大切です。

 

そして最後

⑤人間関係が築けないことによる少子高齢化の危機

これは人間同士が関わるのが互いに面倒になり、結婚しないし、してもすぐ離婚することによる子どもの減少が原因になっています。そしてまた、これは言語の裏にあるイメージのズレからくる互いに分かり合えない現状が引き起こしている問題です。

 

例えばリンゴというとどのようなイメージをみなさんは持たれるでしょうか。赤いリンゴをイメージした人がいれば青いリンゴをイメージした人もいるでしょう。もしかしたらアップルコンピュータロゴマークを思い浮かべた人もいるかもしれませんし、食べやすいように8等分にカットされたリンゴを想像した人もいるかもしれません。

 

このように、たった一つの単語でも100人いれば100通り、1000人いれば1000通りのイメージがその単語の裏についているからこそ、日常で何千、何万という単語を使って意思疎通する私たちには、自分のみている世界や感じている世界を本当に隣の人に伝えることは不可能と言っても過言ではなく、分かり合えず摩擦衝突が起こることはデフォルトなのです。

 

それを知らずに私たちは人間関係を構築して、なんなら分かり合えるとまで思い込んでいるので、いざ行き違った時に相手や自分に失望し関係構築を諦め、関係性が希薄になることでこのような少子高齢化の問題を生んでしまっているのです。

 

以上、今回は世界的な危機を言語の問題と結びつけて考えてみました。

 

次のブログでは、このような問題を引き起こす今までの言語の限界を突破するnTechのデジタル言語はどのような言語なのかについて触れていきたいと思います。

 

本日も最後まで読んでくださりありがとうございました。