宇宙水準点

宇宙水準点〈世界基軸教育と令和哲学〉

令和哲学者 NohJesu と共に歩む令和維新の道〜世界基軸教育によって人類がワクワクでひとつになる〜

最も解決しなけれはならない「観点の問題」

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私たち人間が今最も解決しなければならない問題は何でしょうか。

 

個人の悩みはもちろんあるでしょうが、最近だと世界全体の不景気と物価上昇からくる生活の逼迫やロシアウクライナ戦争の長期化からくる核戦争の危機、気候変動からくる環境破壊の危機、持続不可能な社会の危機、AI台頭による人間の尊厳の危機、貧富の格差からくる共同体破壊の危機、そして人間関係が築けないことからくる少子高齢化の危機など、視野を広げれば実に多くの問題が山積みです。

 

私たち人間は古代より真実の尊厳や自由、愛、幸せ、成功などを追い求め、宗教、哲学、科学、数学、芸術などさまざまな分野で質問を投げかけてきたと思いますが、その結果が個人の問題も含め上記のような問題が乱立する世界なのではないでしょうか。

 

これだけの時間と労力をかけて追求しながら一体何が足りなかったのでしょう。

 

実はそれはどの分野においても究極の質問にたどり着いていないことが原因だったのです。そしてその究極の質問とは「いかにして観点の問題を解決するのか」という問いです。

 

この観点の問題を詳しく見ると

 

①相手の観点を否定したら怒るし、肯定したら従わなければならない

②自分の観点を完全だと思ったら頑固になるし、不完全と思ったら自信がなくなる

③バラバラだから摩擦衝突が起こるし、一つにしてしまうとロボットのようになってしまう

 

以上のような特徴があります。

 

前回、「帰納推論と演繹推論」の記事で書きましたが、人間は究極の本質からみたら常に部分的な事例から一般論を導く帰納推論によって物事を考えています。そして、地球上の全ての白鳥を観察する前に大部分の白鳥が白いからといって白鳥は白いと決めつけたら、後になって黒い白鳥が見つかったというブラックスワンの事例は、黒色の白鳥の存在を排除、無視し、殺害していたことに他ならず、帰納推論の限界を示しています。

 

しかし私たちはSV言語を使っている以上帰納推論で思考するしかなく、人間は生まれ育った環境はみんなバラバラでいうまでもなく誰1人として同じ環境で育った人はおらず、従ってみんなバラバラの一般論、自分の常識、自分の当たり前をもち、それ以外の可能性を排除することしかできず認めることもできないのです(世の中の"認める"は表層的なものであり深いところでは認めることができない)。

 

自分の観点を持って相手を否定する(上記のことから基本的に否認しかないが)ということは必ず衝突が起こるということであり、互いに譲れない観点であればあるほど激しく衝突し、深い意味では上記のように相手を排除、無視し、殺すことになるのです。

 

そして自分が絶対と思っているので、相手を肯定することはまずありませんが(近いと思う観点を肯定しているように見える時はある)、もし万が一本当に肯定するなら相手に従わなければなりません。この「従う」というのは今まで私たちがやっていたような行動レベルの「従う」のイメージを遥かに超え、自分を排除、殺して相手そのものになることさえ意味します。

 

また自分の観点を完全だと思ったら頑固になるというのは、人間は初期設定が無意識で自分の観点は完全で絶対だと思っている状態なので、他の観点を受け入れることができず他を排除するほど頑固です。

 

逆に、不完全と思えば自信がないというのは、物事に対する自信がないなどという生やさしい話ではなく、自分の思う範疇を超えた可能性が常に常につきまとうため全てにおいて選択不能となり、自分が自分であることさえも認められず全てを不信するようになり、生きていくことができなくなるということです(私たちが日常を生きて選択することができるのは自分が絶対だと思っているからであり、逆にそれが摩擦衝突、戦争の原因になっている)。

 

そして最後、ここまでで観点がバラバラであることで摩擦衝突が絶えないことは容易にイメージできると思うし、一つにしてしまったらその一つの観点に全員が従うことになるので、みんなが統一された同じアルゴリズムで動くロボットのようになってしまいます。

 

以上のように観点の問題は、そこに固定されて絶対と思うからこそ私たちは生きて社会秩序を構築できている一方で、同時に他を受け入れることができず摩擦衝突を繰り返す原因になっている最も深くて広い問題なのです。

 

そして、この観点の問題を解決できていないからこそ、現代社会の中で、我慢して合わせて演技しなければならない不信・不安・恐怖の人間関係の問題や、冒頭に書いたような社会問題が生まれてしまっているのです。ひと昔まえであればこれらの問題は見て見ぬふりをできたかもしれませんが、コロナパンデミックやロシアウクライナ戦争を背景とした物価高からくる世界同時不況の到来や、そんな中でのChatGPTなどの人間の能力を優に超えるAIの出現による人間の尊厳の危機は、そろそろ無視できない事態となってきているのではないでしょうか。

 

だからこそ変化の出発点と一致し、観点の問題を根こそぎ解決できる科学技術の次の未来技術、認識技術が必要なのです。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。